思わず発見 50年の歴史はここにあり。いわき本社のアルパインミュージアムに潜入取材!
  • 思わず発見
  • 2018.08.21

50年の歴史はここにあり。いわき本社のアルパインミュージアムに潜入取材!

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8月3日にアルパインのいわき本社で行われた「アルパイン夏祭り2018」。

普段はドライブのお出かけスポット・お役立ち情報などを発信している「アルパインDriveゼミナール」ですが、前回の記事では我がアルパインのいわき本社にスポットライトを当て、夏祭りの様子をレポートしました。

そして続く今回も、いわき本社をクローズアップ。編集部はこの機会に「アルパインミュージアム」に潜入取材を行いました。

ミュージアムはいったいどのようなところなのでしょうか……? アルパインの50年余りの歴史が詰まったミュージアムを覗き見してみましょう!

アルパインミュージアムの内部を大公開!

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アルパインいわき本社の一画にある「アルパインミュージアム」。基本的に一般公開はしておらず、来客時など特別な機会に開放されるのみとなっています。

ミュージアムの扉を開くと、そこには眼前に広がるガラスケース。古いものから新しいものまで、さまざまな製品がずらりと展示されていました。

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いかにもミュージアムといったしんとした雰囲気のなか、ガラスケースの向こうでは、歴代のアルパイン製品たちが暖かな照明を浴びながら佇んでいます。

2017年で創業50周年を迎えたアルパイン。壁面の年表と展示された製品をひと通り眺めるだけでも、その歴史や技術の進歩を感じることができます。

今となっては実物を見ることのできないような製品も多数ありますので、今回はいくつかの製品の画像を見ながら、我がアルパインの歴史、そしてカーナビやカーオーディオなどの車載機器の発展について簡単に紹介していきましょう。

8トラックから始まったアルパインの歴史

現アルパインの母体である「アルプス・モートローラ株式会社」が発足したのは、1967年のことでした。

当時の日本は高度経済成長の真っ只中。1960年代半ばと言うと「3C(=カラーテレビ・クーラー・カー)」というキーワードに代表されるように、全国で自家用車としてのクルマの需要が高まっていた頃です。

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▲8トラックカーステレオ(1968年)[左]

アルパインは1968年より「8トラック・テーププレーヤー」を生産開始。8トラックとはカセットテープに近い仕組みで、その頃のカセットよりも音質が良く、ステレオ再生もできるという音楽メディアのひとつでした。

アルパインが誕生したのはそういった時代のこと。その頃からアルパインはカーオーディオに携わってきたのです。

また、早くより海外展開に力を入れており、1977年にはアルパインのカセットラジオがランボルギーニ社(イタリア)のスーパーカー「カウンタック」の純正オーディオとして採用されました。

それにより、”アルパインと言えばカウンタックのオーディオのメーカー”というイメージが広まり、カウンタックはアルパインの創業期を象徴するクルマとなります。後にアルパインが東証2部に上場した際も、カウンタックがブランドキャラクターとして広告などに描かれました。

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▲創業50周年を記念する2017年のアルパイン夏祭りで展示されたランボルギーニ・カウンタック

1978年には社名を現在の「アルパイン株式会社」に変更。1980年頃になると、世間で扱われるカセットテープの品質が上がり、製品もカセットテープ対応のものが多数生産されました。

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▲アルパイン製のカセットプレーヤー(1980年)

カーオーディオやカーナビとともに歩んできた道

アルパインは、1980年代からカーナビの開発にも力を入れていきます。

カーナビの本格的な普及は1990年代中頃からですが、その10年以上前から開発を進めてきたことで、その後始まるカーオーディオからカーナビへ主力製品が変わっていく激変期を乗り切ることができました。

その後も現在に至るまで、カーオーディオやカーナビなどの車載機器を中心に生産を続けてきたアルパイン。

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▲1990年代に生産されていた製品

1990〜2000年代になれば、多くの人が見覚えのあるような製品も増えてくるはず。どんどん技術が発達し、自動車そのものはもちろん、その周辺の必需品としてカーオーディオやカーナビなども格段に高性能化してきました。

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▲2000年代に入ると見知った姿に

カーオーディオは音楽メディアの変遷に伴ってカセットテープからCDやMD、iPod対応などに変化。もちろん音質の向上にもこだわってさまざまな製品を生産してきました。

大容量のデータも簡単に持ち運べるようになった今となっては懐かしい技術であるものの、複数枚のCDを連装して自動で入れ替えてくれる「CDチェンジャー」が大ヒットしたこともあります。

やはり昔から音楽はドライブに欠かせない楽しみ。現在のようにたくさんの音楽を携帯できなかった当時のロングドライブでは、そういった商品が大活躍していたのです。

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カーナビも進化を遂げ、始めはアナログ式だったものがCD-RやDVD、ハードディスクのデジタル地図を使用するもの、GPSを搭載するものへ。こうして現在のようなカーナビの形が出来上がってきたのです。

近年のアルパインの製品はと言えば、2010年に史上初となる8型モニター採用のカーナビが賞を受けるなど、現在も活躍する「ビッグX」に代表されるような車種専用・大画面モデルに力を入れてきました。

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▲大型化するアルパインのカーナビ

一般的な自動車のダッシュボードのスペースに合わせたカーナビサイズが7型であるのに対して、現行の最大モデルは圧倒的存在感を誇る11型の大画面。運転中も声だけでカーナビを操作できる「ボイスタッチ」を搭載するモデルなどがあります。

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▲ミュージアム中央部には2017年発売の11型モデルも

このようにアルパインは、自動車に欠かせないカーオーディオ・カーナビとともに50年の歴史を歩んできました。

今もなお自動車を取り巻く技術は進歩を続けており、周知の通り自動運転の研究なども積極的に行われています。やがてはクルマの中での過ごし方が変わり、カーナビやカーオーディオの立ち位置も変化していくかもしれません。

そんななか、今までそうであったように、アルパイン製品も時代に合わせて変化し続けます。やがては現在使用されているような製品も、ミュージアムでアルパインの歩みを示す歴史の一部になっていくことでしょう。

ミュージアムに残されたアルパインの過去?

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▲45口径マグナムで撃ち抜かれたアルパイン製品

アルパインミュージアムに展示された製品のうち、ひときわ異彩を放っているのがこちら。1981年頃にアメリカで販売されたカセットデッキですが、底面から背面にかけて大きな風穴が開けられています。

これは当時、度重なる製品の不調に腹を立てたアメリカのオーナーが45口径マグナムで製品を撃ち抜き、アルパインへ送り返してきたものです。生々しい入射口と弾丸が貫通した背面の破壊跡からは、数十年経った今でもオーナーの怒りが伝わってきます。

以降、アルパインはこれを戒めとし、二度とこのようなことが起こらないように品質へのこだわりを貫いてきました。そしてその初心を忘れることのないよう、無言で過去を語るこの製品を「熱いメッセージ」と題してミュージアムに保管しているのです。

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▲創立50周年記念タイムカプセル

そしてもうひとつ目を引くのが、ミュージアム内に保管されているこちらのタイムカプセルです。2017年に創立50周年を記念して作られ、中にはその時点で販売していた製品や、当時の新聞などが収められています。

歴代の製品たちを見つめるようにミュージアムに置かれたこちらのカプセルは、25年後となる2042年に開封される予定。きっとその頃には、クルマを取り巻く世界にも未来が訪れ、このカプセルはアルパインの過去を語る重要な証となっているでしょう。

アルパインの歴史が眠るミュージアム

前回の夏祭りレポートに続いて、今回もいわき本社に注目し、なかなか見ることのできない「アルパインミュージアム」の内部を大公開しました。なかには見たことのない古い製品などもあったと思いますが、いかがでしたか?

アルパインは1967年の創業より50年の歴史を歩み、2018年からまた新たな時代へ向かって足を踏み出しました。これまでの足跡を示す「アルパインミュージアム」から、少しでも私たちのことを知っていただければ幸いです。

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