みんなで行こう 初心者必見!登山歴40年の大ベテランに山登りのコツを聞いてきた
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  • 2017.08.01

初心者必見!登山歴40年の大ベテランに山登りのコツを聞いてきた

富士山/登山イメージ

いよいよ夏山シーズンとなっていますが、この夏1番の思い出作りに、仲間や大切な人と登山に出かける人も多いのではないでしょうか。

大自然のなかで過ごす時間は貴重なもの。木漏れ日の降りそそぐ道を歩いたり、山頂から絶景を眺めたり、日常では味わえない感動が待っています。

存分に登山を楽しむためには、しっかりとした準備が不可欠です。そこで今回は、キャリア40年のベテラン登山家の方に、登山の準備やコツについてお聞きしました。初めて登山に挑戦する方は必見。関東周辺でおすすめの山も紹介します!

油断してかかると痛い目に?初心者必読の山の心得【事前準備編】

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——まずは登山をするときの装備について教えていただきましょう。「これは絶対」という装備は何でしょうか?

はい、必ず持って行くべきものは、

・雨具
・ヘッドライト(または懐中電灯)

です。天気予報が晴れであったり、日帰り登山であったりしても、この2つは忘れずに準備することをおすすめします。

富士山をはじめ日本の多くの山は、条件が良ければ経験のない人でも比較的簡単に登れてしまいます。

しかし、初心者が安易に考えてしまうと痛い目を見ることになりかねません。

——なぜでしょうか?

山は私たちが普段生活している環境と大きく異なるからです。

山では何が起こるかわかりません。無知や準備不足が重大な事故につながることも十分にありえるのです。

天気が変わりやすい山という環境において、雨具は必須のアイテムです。

また、山は天気だけでなく気温も変わりやすいです。非常の際には防寒着として使えるように、傘よりはレインコートが望ましいでしょう。

そしてライトは、何かしらの理由で登山のスケジュールが遅れて暗くなってしまったときに役立ちます。

山は急に暗くなる上に街灯などはありませんから。

登山のときの持ち物は、いざという時に自分の身を守ってくれるものです。

もちろん、そうした持ち物の出番がないくらい気持ちのいい天気で登山ができるに越したことはありませんが、何かあったときのために、しっかりと用意しておくようにしましょう。

——服装や靴はどんなものを選べばよいでしょうか?

服の素材は、綿以外のものを選んでください。

山は標高が高いので気温が低く、風が強いこともよくあります。綿素材だと汗や雨で濡れたときに乾きにくく、体を冷やしてしまう原因になります。

夏場なら吸水速乾性の高い化学繊維、春秋はウールが暖かくておすすめです。さらに、重ね着で対応できるように、長袖の防寒着もしっかり準備しておくことが大切です。

靴はトレッキングシューズがあるとベストですが、そこまで難易度の高い山でなければ履きなれたジョギングシューズでも十分大丈夫です。ハイカットの靴やズボンの下にスパッツを履くと、砂や小石が靴の中に入るのを防げますよ。

——食料や飲み物についてはどうでしょうか?

登山では知らず知らずの内に、かなりの体力が消耗されます。体力を維持するためにも、食料や水の準備はとても重要です。

そのため食料は炭水化物が多く含まれているものや、お菓子などが望ましいでしょう。飲み物はスポーツドリンクなどでも良いですが、飲む以外の活用にも応用できますし、普通の水も一緒に持っていくようにしましょう。

——食料は飲み物はどういうタイミングで取ればいいのでしょうか?

ピクニックと言えば、山頂や見晴らしの良いところでお弁当を広げてみんなで食べる、というイメージがあるでしょう。

しかし実は、登山中は休憩の度に食事を摂るくらい、こまめに食べた方が良いんです。

先程も述べましたが、登山では自分でも気づかない内に多くのエネルギーを消耗しています。

エネルギーをこまめに摂っていないと、ハンガーノック(シャリバテ)にという症状に陥り、ひどいときはエネルギー不足で全く動けなくなってしまう、なんてこともあるんです。

ご自身のお腹の空き具合に関わらず、休憩の際にはお菓子などのエネルギーになりやすいものを用意しておきましょう。

また、長い時間運動を続けることになるので、水分もこまめに補給するようにしましょう。

脱水症状になってしまうとそこからほぼ動けなくなってしまいますし、適度に水分をとっておけば疲労も少なくて済むんです。

——ほかに準備したほうがよいものはありますか?

山では紫外線が強いので帽子やサングラスがあるとよいですね。紫外線は人間の疲労を増やす原因となりますから。

必須ではありませんが、杖やストックがあれば便利です。下山のときは膝が笑ってくるなんてこともよくありますから、杖があるとずいぶん楽になりますよ。

また、基本的に地図は持って行ったほうが安心です。いざという場面で役立ちますし、地図を参考に近隣の山々を眺めながら歩くのも、登山の楽しみ方の1つです。

最近ならスマートフォンを使うのもありですね。GPSが付いているので、詳細な地図や方角を調べられます。

ただし、バッテリー切れや水濡れには注意が必要です。

さらに初心者にとっては、山岳保険への加入と入山届の提出を済ませておきましょう。地域によっては条例で入山届を定められていることも。

何かあってからでは遅いので、事前に準備をしておきましょう。

グループの中で1番遅い人のペースに合わせる!安全な登山をするための心得【当日編】

——それでは、登山当日のポイントを学んでいきましょう。出発前にチェックしておくべきことはありますか?

天気予報は必ず確認してください。ただでさえ山の天気は不安定なので、くれぐれも無理な決行はしないようにしましょう。

また、ご自身や同行者の体調も必ずチェックしてください。無理をするとケガや事故につながりますし、仲間や他の登山者に迷惑をかけてしまうこともあります。

後は、あらかじめ家族などに行き先などを伝えておくことも重要です。無事に下山したら一報入れるようにしましょう。

そして朝食はしっかりと摂ってください。登山中にエネルギーが不足すると危険なことは、先程お話した通りです。

万全な状態で臨むことができそうなら、いよいよ登山のスタートです。

——実際に山を登るとき、ペース配分の目安などはありますか?

序盤は元気があるのでペースを上げがちになりますが、長時間の運動ですので、息が上がりそうなスピードではいずれ必ずバテます。

焦らずゆっくりと、持続可能なペースを維持しましょう。ちょうど、景色や山道の植物などを楽しみながら登るくらいのペースだと良いかもしれませんね。

休憩は1時間ごとに10分程度とるようにします。適宜エネルギーや水分をしっかり補給し、体力の回復に努めましょう。

大切なのは、無理をしないことです。グループで登山する際は、もっとも体力が低い人にペースを合わせるよう気遣います。登山経験がある人などが先頭と最後尾についてあげると安心です。

——日本の山では、高山病などの恐れはあるのでしょうか?

高度障害(高山病)が起きるのは2500〜3000mを超える山です。

一般の方、ましてや初心者の方が登る山で注意が必要なのは、富士山くらいでしょうか。

富士山にチャレンジする方は、水分をたくさん摂ってたくさんトイレに行くようにしましょう。

新陳代謝を高めると高度順応しやすくなります。体調が悪くなったら様子を見るなり下山するなり、無理をしないことが第1です。

——ほかに登山についてのアドバイスがあればぜひお願いします。

日本の山の多くは比較的安全ですが、山道でケガをしないためには、足の置き場をしっかり選ぶ必要があります。

浮き石と呼ばれる不安定な石に足をかけると、バランスを崩して捻挫してしまうこともありますし、それが落石になる危険性もあります。また、濡れた木なども要注意です。

また、山道で他の登山者とすれ違う際は「基本的に登り優先」であることも、覚えておきましょう。

ただし状況に応じてのことなので、お互いに譲り合ったり声をかけ合ったりすることが大切です。

これはアドバイスというよりも登山をする1人としてのメッセージになりますが、登山をする際にはしっかりマナーを守ってほしいですね。そうすればきっと、みんなが楽しい登山になるはずです。

この夏のおすすめ。関東周辺の山を紹介!

最後に、日帰りで登山を楽しめるおすすめの山を聞いてみました。しっかり準備を整えた上でチャレンジしてみてくださいね。

■塔ノ岳(1491m)/ 神奈川県

tounodake
http://www.kankou-hadano.org/hadano_mountain/mountain_tnd.html

都心からでも日帰りで行きやすい、神奈川県の塔ノ岳。天気に恵まれれば、山頂からは富士山が望めます。コースがいくつかありますが、大倉から山頂に向かう「バカ尾根」は登り甲斐があります。

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■三ツ峠山(1785m)/ 山梨県

mitutouge
http://www.mitsutoge-info.jp/charm/

山梨県の三ツ峠山は、富士山を間近で見ることができる山です。眺望だけでなく高山植物にも恵まれているほか、“開運の山”として多くのパワースポットが点在。初めてでも登山の楽しみを存分に味わえます。

■鋸山(330m)/ 千葉県

nokogiri
http://jac.or.jp/oyako/f10/c2050.html

千葉県の房総に位置する鋸山は、ハイキング気分で楽しめる山です。石切場跡や日本寺などの歴史も感じられるほか、ロープウェイでの観光もできます。100mの高さから東京湾を見渡す「地獄のぞき」が有名。

■車山(1925m)/ 長野県

kurumayama
http://kurumayama.sakura.ne.jp/summer/

長野県のビーナスラインの傍、霧ヶ峰の最高峰が車山です。高原の綺麗な空気はリフレッシュにもってこい。7月頃になるとニッコウキスゲが一面に咲き誇ります。道が整備されており、リフトも利用できるので誰でも楽しめますよ。

yumingさん(@meron198612)がシェアした投稿

■富士山(3776m)/ 山梨県・静岡県

huji
http://www.fujisan-climb.jp/index.html

言わずと知れた日本の最高峰、富士山。難易度は高くなりますが、条件が良ければ初心者の登頂も夢ではありません。一生の思い出になること間違いなし。無理をせず、万全の準備で臨んでくださいね。

A,Hさん(@oracle_pilgrim)がシェアした投稿

特別な夏の思い出を作りに行こう!

汗をかきながら山道を登ると、やがて頂上へたどり着きます。大パノラマを目の前に、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込めば、リフレッシュできること間違いありません。

今年の夏のレジャーは登山に決まり! しっかり準備をしておけば、初めての方でも安心です。ぜひ仲間や大切な人と素敵な思い出を作ってきてください。

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