知る楽しみ 仕事から遊びまで可能性は無限大。世界中で走るワンボックス【トヨタ・ハイエース】
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  • 2018.09.11

仕事から遊びまで可能性は無限大。世界中で走るワンボックス【トヨタ・ハイエース】

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トヨタ「ハイエース」ははたらくクルマの代表的存在。存在感のあるその姿を見ない日はないといっても過言ではないほど、日本全国で多くのユーザーに支持されているクルマのひとつです。

皆さんのなかには、日頃からハイエースを商用車として利用している方もいるのではないでしょうか。また、ハイエースはワンボックスカーの代名詞的存在でもあり、たくさんの人・モノを運べる自家用車、趣味のクルマとして愛用している人もたくさんいます。

ハイエースは2017年でデビュー50周年。トヨタが誇る名車「ランドクルーザー」や「クラウン」に次いで長い歴史を持つクルマでもあります。今回はそんなトヨタ・ハイエースの歴史や活躍を見ていきましょう。

出典(表紙):トヨタ公式(https://toyota.jp/hiacevan/gallery/)

新時代の商用車!?トヨタ・ハイエースの誕生

ハイエースが生まれたのは、まさに高度経済成長のまっただ中。東京オリンピックが開催された1964年に開発が始まり、3年後となる1967年に初代(10系)が誕生しました。

▼初代ハイエース

初代ハイエース

出典:トヨタ自動車75年史(https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/vehicle_lineage/car/id60015079/index.html)

先に発売されていたトヨタの商用小型トラック「トヨエース」の小型モデルとして発売されたハイエース。その名前も「トヨエース」に由来しており、High(=高級な・より優れた)・Ace(=最も優れた者・切り札)といった意味が込められています。

当時の物流の現場ではトラックが主流。そんななか、ハイエースは“日本初の新分野のキャブオーバーバン”をコンセプトとして開発されました。

※キャブオーバー……エンジンの上に運転席がある自動車の構造

トラックの幌よりしっかりとした屋根で荷物を雨などからしっかり守れて、ライトバン(ステーションワゴンの商用仕様)よりも広い荷室を持つハイエースは時代のニーズにぴったり。新時代の商用車として大ヒットし、その後のワンボックスカーの歴史を切り拓いていくことになります。

初代ハイエースは、デリバリーバン・ワゴン・コミューター・トラックという4系列(全11種)のモデル設定でした。ロングホイールベース仕様車は救急車のベース車種として採用され、それ以来、室内スペースの広いワンボックスが救急車の主流になっています。

■商用以外でも活躍するクルマに

初代の誕生から10年後となる1977年、ハイエースはフルモデルチェンジを受けて2代目となります。

▼2代目ハイエース

2代目ハイエース

出典:トヨタ自動車75年史(https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/vehicle_lineage/car/id60001848B/index.html)

ヘッドライトが丸目4灯から丸目2灯に変わるなどの変化とともに、“商用車でありながら、後ろに乗りたくなるクルマを”というコンセプトで機能性・居住性・安全性を向上。乗員の快適さを求めたクルマとなりました。

より室内の広いスーパーロングやハイルーフといったモデルも発売されます。また、オイルショックの影響もあって1979年には経済性に優れたディーゼルエンジンを採用したり、ATモデルが追加されたりといった変化も。

こうしてハイエース、貨物だけでなく事業用バス・タクシーからファミリーカーまで、さまざまな用途で活躍するクルマとなっていきました。

RVとして大人気。商用車から高級ワンボックスへ

1982年には3代目(50系)が発売。時代の変化にともなって、ハイエースは高級ワンボックスの方向へ舵を取りました。

バンとワゴンが差別化され、バンはバンらしくシンプルで使いやすく、ワゴンは多機能で人が乗りやすいクルマへと進化していきます。以前あったトラックタイプもハイエースのモデルから切り離されました。

▼3代目ハイエース

3代目ハイエース

出典:トヨタ自動車75年史(https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/vehicle_lineage/car/id60015287/index.html)

この頃、人々の暮らしが豊かになるにつれて、アウトドアブームなどによりRV(=Recreational Vehicle。休暇を楽しむためのクルマ)の需要が増していました。

広いスペースを持つワゴンは高級RVとして利用されるようになり、ハイエースは最上級グレードとして「スーパーカスタム サン&ムーンルーフ」を発売します。ハイエース初となる4WDモデルも設定されました。

居住性・快適性を重視し、リアサスペンスを変更することで乗り心地もアップ。さらにオールフラットシート、電動サンルーフ、デジタルメーターなど、高級乗用車並みの装備を搭載し、ハイエースはラグジュアリー仕様を極めていきます。

■トヨタ・クラウンと並ぶ高級車に?

1989年、日本の景気がピークとなる頃に4代目(100系)がデビュー。このモデルは歴代のハイエースでも最もロングセラーとなります。

▼4代目ハイエース

4代目ハイエース

出典:トヨタ自動車75年史(https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/vehicle_lineage/car/id60001935/index.html)

ハイエースのワゴンはさらに高級化。“トヨタの、もうひとつの最高級車”をキャッチフレーズに、内装・外装ともに豪華な仕様になり、上級モデルでは1・2列目に加えて3列までサンルーフが装備されるほど。

先進の装備も用意され、近年の高級車の多くで設定されている「パワーイージーアクセスシステム」(乗り降りの際にシートやハンドル位置が自動で動いて乗降性が向上するシステム)が世界で初めて搭載されました。

また、現在のミニバンでは当たり前となった電動スライドドアも4代目ハイエースが初。このようにしてハイエースは、ファミリーカーやRVとして人気の高いワゴンやミニバンのブームを築いてきたのです。

商用車としての原点。魅力的なツールボックスに

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出典:トヨタ公式(https://toyota.jp/hiacevan/gallery/)

高級ワゴンへと進化していったハイエースですが、一方でトヨタは2002年に乗用専用のミニバン「アルファード」を発売。

ハイエースのワゴンはガソリン車の生産を終了し、現行の5代目(200系)となる2004年のフルモデルチェンジでは、高級ワゴンのモデルを廃止。流行は高級ミニバンへと移り変わり、スーパーカスタム系のポジションはアルファードに引き継がれました。

5代目においてハイエースは原点へ立ち返り、荷室容積を拡大して実用性をアップさせるなど、商用車として磨きをかけます。

全長はロングとスーパーロング、ボディ幅は標準の5ナンバーサイズに加えてワイドの3ナンバーサイズも。ルーフ形状も標準・ミドルルーフ・ハイルーフとなり、用途によって適したモデルを選ぶことができます(組み合わせ不可のものもあり)。

トランスミッションは4速ATを基本に、グレードによっては5MTも設定可能。2014年のマイナーチェンジでは4速ATが6速ATになり、よりスムーズな走り・燃費の向上を実現しています。

さらに2017年のマイナーチェンジでは、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を標準装備。横滑りを防止するVSC・TRCや、坂道発進も安心なヒルスタートアシストコントロールなども搭載され、さらに頼れるクルマに。

こうしてハイエースは商用車としての高いポテンシャルを持つだけでなく、大容量の積載能力を誇り、用途に応じてあらゆる場面で活躍するツールボックスとしてたくさんの人々に支持されているのです。

仕事から趣味まで。いつでもどこでも強いパートナー

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出典:トヨタ ハイエース ブランドサイト(https://toyota.jp/hiacevan/cp/global/?padid=ag329_from_hiacevan_cp_movie_global)

ハイエースは約150ヶ国で販売されており、世界累計販売台数は約602万台(姉妹車・レジアスエースを含めると約633万台)(2017年末時点)。

日本国内でもよく見かけるクルマですが、生産される台数の半数以上は海外向け。なかには「TOYOTA」より「HIACE」のブランド名のほうが知られているような国もあるそうです。

また、日本ではハイエースの8割以上が物流に関わっているのに対して、海外では山間の路線バスなど、人を乗せる用途で使われる場合が多くなっています。

1日に1,000kmもの距離を走行したり、時にはかなり多くの人を乗せて走ったりする場合もあり、その耐久性や積載能力は世界のたくさんの人々の生活を支えているのです。

ハイエースはトヨタ車のなかでも「ハイエース・クオリティ」として独自の品質基準を設定しており、各国で信頼を得ている日本車のなかでも別格の存在。これこそが、世界中ではたらくクルマである所以なのかもしれません。

■使い方次第で可能性は無限大!

▼ハイエース“リラクベース”

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出典:トヨタ公式(https://toyota.jp/hiacevan/customize/relaxbase/

商用車として抜群の知名度を誇るハイエースですが、個人の趣味などの領域でも大活躍しています。その理由のひとつが、さまざまなアレンジができるため。

ひと口にハイエースと言っても多くのバリエーションがあり、ボディタイプやエンジン、駆動方式、シート配列など、用途に合わせてさまざまなタイプを選ぶことが可能です。

公式のカスタマイズカーも豊富にあるほか、純正・社外品を問わずカスタムパーツも豊富。ハイエース専門のディーラー・カスタムショップなども多く、自分の好みに合わせてクルマをアレンジできます。

キャンプや車中泊のクルマ、サーフィンやスノーボードへ行くクルマ、自転車やバイクのトランスポーターなど、クルマの使い方は人それぞれ。ハイエースはアレンジ次第で無限大の可能性を秘めたクルマとなっているのです。

▼アウトドアDJ・河合桂馬さんによるハイエースのオーナーズムービー

荷室も夢も、大きいほうがいい!?

車内の空間が広いのはワンボックスカーの大きな魅力。そんなワンボックスの代名詞的存在であるのが、今回紹介したトヨタ「ハイエース」です。

ハイエースは商用車として開発され、現在のミニバンへと続く高級ワゴンの道を経て、デビューから50年も経った今でも多くの人たちに支持されています。そういった歴史を知ると、街で見かけるハイエースがより大きな存在に思えるかもしれません。

ハイエースならではの海外の過酷な環境で利用されるほどの信頼性と、あらゆる用途に応じてカスタムできる豊かなアレンジ性は、きっとあなたの夢の可能性も広げてくれることでしょう。

*記載している内容は取材時のものです。

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