知る楽しみ スマートキーってなに?使い方から仕組み、使用上の注意まで解説!
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  • 2019.01.22

スマートキーってなに?使い方から仕組み、使用上の注意まで解説!

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近年のあらゆる技術の発展は著しいもの。自動車業界においては自動運転や電気自動車といったワードがしばしば話題となりますが、クルマの細かな部分も日々進化しています。

例えば、クルマの「キー(鍵)」に注目してみましょう。クルマのキーといえば、かつては金属製のシンプルなものが当たり前。それが今となっては「スマートキー」の普及によって、キーをひねってエンジンをかけるという行為すら過去のものになりつつあります。

今回はそんなスマートキーについて、そもそもスマートキーとは何かという点から、キーレスキーとの違い、仕組み、使用上の注意まで、詳しく解説していきます。運転するうえで欠かせないクルマのキーについて知識を深めましょう。

スマートキーとは。どんな使い方ができる?

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一般的に「スマートキー」と言われるのは、鍵を鍵穴に差し込まずにドアの解錠・施錠やエンジン始動などができるクルマのシステム、およびそのキーそのもののこと。システムについては特に「スマートエントリー」などと言われることもあります。

メーカーによってシステムやキーの呼び方が異なり、キーの名称としては「インテリジェントキー」「アドバンストキー」「アクセスキー」などがあります。

形状はさまざまですが、スマートキーにはいわゆる金属製の鍵がなく、見た目は鍵というより手のひらサイズのリモコンのよう。解錠・施錠などの操作をするためのボタンが付いているものが多くなっています。

スマートキーのシステムを搭載したクルマは、従来の物理的なキーを使用するクルマと比べると非常に便利なもの。ポケットやカバンにキーを入れておけば、外からドアノブに触れるだけでロックを解除したり、運転席にあるボタンを押すだけでエンジンをかけたりできます。

スマートキーを使ってクルマを乗り降りするスムーズさに一度慣れてしまうと、キーを取り出し、鍵穴に差し込んで回すという従来では当たり前であった操作も、きっと煩わしく感じてしまうことでしょう。

スマートキー?キーレスキー?何が違うのか

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スマートキーと混同しがちなのが「キーレスキー」(キーレスエントリー)です。

キーレスキーはいわばスマートキーの前身で、最もキンプルな金属製のキーとスマートキーの中間のような存在。近年はスマートキーが標準装備されている車種も多くなってきていますが、まだキーレスキーのほうが馴染み深いという人も少なくないかもしれません。

国産車で初めてキーレスキーを搭載した車種は、1985年にデビューしたホンダ「アコード(3代目)」と姉妹車の「ビガー(2代目)」。そこからキーレスキーが普及していき、2000年にはトヨタ「セルシオ(3代目)」において国産車初のスマートキーが採用されるに至りました。

スマートキーは金属製の鍵部分がないのに対して、キーレスキーは金属製の鍵部分があり、持ち手側はボタンの付いたリモコンのようになっているものが一般的です。スマートキーと同じくドアの解錠・施錠はキーのボタン操作でできるものの、エンジンをかけるにはキーを鍵穴に差し込んで回す必要があります。

スマートキーの仕組み

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便利なスマートキーですが、いったいどのような仕組みになっているのでしょうか。

スマートキーは無線でキー操作を行うための電子回路を内蔵しており、車体と電波を送受信して暗号化された情報をやり取りすることで、クルマとキーが一致するかどうかを確認しています。そのため、別のクルマのキーでドアのロックが解除されたり、エンジンがかかったりすることはありません。

キー・車体それぞれの電波の周波数が異なっており、キーから発信される電波は0.3〜3GHzの極超短波(UHF)、車体から発信される電波は30〜300kHzの長波(LH)です。アンテナの小型化や細かい電界強度(電波の強さ)の設定など、それぞれの用途に適した周波数となっています。

スマートキーでは、ドアノブのセンサーを触ったりボタンを押したりすることで解錠ができますが、車体がキーを検知できる範囲も決まっています。多くはドアから広くても1m程度の範囲となっており、その範囲にキーがなければ操作をしても解錠しません。

ただし、逆にドアガラスやドアノブにキーを近づけすぎると、センサーやボタンが作動しない場合もあるため、ドアを解錠・施錠したいときは気をつけましょう。

スマートキーは防犯性が高い!しかし油断は禁物

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スマートキーは上記のように複雑な仕組みとなっており、複製が簡単な物理的なキーと比べて防犯上有利とされます。鍵穴がない・少ないことも、盗難のリスクを減少させる要因となるでしょう。

キーレスキーなどでは、「イモビライザー」という盗難防止システムが付いている場合が多くあります。これはキーにICチップが組み込まれており、クルマ側と電波で交信して、書き込まれているIDが合致しなければエンジンがスタートできないというもの。

スマートキーの場合、キーの仕組みそのものがイモビライザーと同様の機能を備えているので、防犯性が高いと言えるでしょう。

しかし、最近ではそれに対抗する盗難手口が確認されるようになっていることも事実です。「リレーアタック」という手口では、本来なら遠くまで届かないスマートキーの微弱な電波を増幅させて受信機に飛ばし、そこからスマートキーと同じ電波を出すことでドアを解錠・エンジン始動させてしまいます。

国内でもこの手口が確認されており、スマートキーだから必ず大丈夫とは言い切れません。キーの置き場所に気をつけたり、電波を遮断するケースを使ったりすることで対策ができますので、大切なクルマが被害にあわないように用心しましょう。

スマートキーを使用するときの注意点

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最後に、スマートキーを使用する際に注意したいポイントや、もしものときに備えて知っておきたいことをご紹介します。

■キーの管理

スマートキーは毎回キーを取り出す必要がなく、便利である反面、キーの在処に対する意識が薄れがちになります。

スマートキー搭載のクルマは、一度エンジンを始動させてしまえばキーがなくても走行できてしまいます。エンジンをかけたあとに荷物の運搬などをしてキーを置いて出発してしまったり、同乗者がキーを持ったまま途中で降りたりした場合、エンジンを止めてしまうと、再度エンジンをかけられなくなってしまうのです。

また、通常はスマートキーが車内にある状態ではドアがロックされない仕組みになっていますが、キーの置き場所や電池の消耗具合によっては誤作動でロックがかかり、キーを車内に閉じ込んでしまう恐れがあります。

紛失はおろか、キーがどこにあるかわからないということがないように管理し、基本的には通常のキーと同じくクルマを離れるときもしっかり持ち歩くとよいでしょう。

■電池切れになる可能性も

スマートキーの電池切れ・消耗は、クルマを操作できなくなったり、上記のようなトラブルの要因になったりするため要注意。

通常、スマートキーはいざというときに使用する金属製のキー(メカニカルキー)を内蔵しています。電池切れでドアを解錠できなくなった場合はこれを使用します。電池切れのときにエンジンをかける方法なども設定されていますので、万が一に備えて対処法を確認しておきましょう。

また、スマートキーの電池交換はディーラーなどに依頼できますが、基本的には自力でも可能ですので、覚えておくと最低限の費用で電池の交換ができます。

■水没に注意

スマートキーを衣服のポケットに入れたまま洗濯してしまう、というケースも少なからずあるようです。生活防水機能が付いたものがほとんどですが、水没すれば壊れてしまう可能性も十分にあります。

スマートキーは物理的なキーよりも繊細ですので、扱いに注意しましょう。もしも完全に濡れてしまった場合は、下手にいじらず自然乾燥させると復活することもあるようですよ。

■スペアを用意

紛失や使用不可になってしまったときのことを考えて、スマートキーはスペアを用意しておきたいところ。

スマートキーの複製はディーラーのほか、鍵屋でも対応可能な店があります。金属製のキーと違ってスマートキーはすぐに複製できませんので、必要な場合は早めに対応しておくと安心です。

スマートキーは今後どう進化していくか…?

クルマのキーひとつ取っても、そこには技術の発展が見られます。スマートキーはかつてのキーが持っていた役割を超え、もはやクルマの一部を操作するためのデバイスとなっていました。

クルマを取り巻く状況は刻一刻と変化しつつあり、現在ではクルマに乗るためにキーをひねる必要がなくなったように、クルマの操作方法は今後も変わっていくでしょう。時には身近な存在に改めて目を向けてみると、新たな発見があるかもしれませんよ。

*記載している内容は取材時のものです。
*メーカーや車種によって異なる場合があります。詳細は各メーカーや取扱説明書等でご確認ください。

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