知る楽しみ 何が違うの…?ガソリンの種類から入れ間違えた場合の対応まで徹底解説!
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  • 2018.08.28

何が違うの…?ガソリンの種類から入れ間違えた場合の対応まで徹底解説!

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ガソリンスタンドに行くと、レギュラー・ハイオク・軽油といった、いくつかの種類の燃料があります。

レギュラーしか給油したことがなくとも、「ほかの燃料はどんなクルマに使うんだろう?」「軽油のほうが安いのに、なぜ軽油ではいけないのか」「そもそもレギュラーってどういう意味……?」と考えたことのある方もいるのではないでしょうか。

今回は、ガソリンスタンドで見かける燃料の種類はどのような違いがあり、どんなクルマに使われているのかを解説。もし指定以外のものを入れたらどうなるのか、そして入れ間違えた場合の対応まで説明していきます。

ぜひこの機会にしっかり燃料の種類を理解し、自信をもって給油に臨みましょう。

ガソリンにはどんな種類がある…?

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当然のことですが、クルマを走らせるためには燃料が必須。

近年は電気自動車も見られるようになりましたが、まだまだガソリン車が主流です。ハイブリッド車もかなり普及していますが、それも燃料自体はガソリンを使用しています。

一般的なガソリンスタンドには、

・レギュラー
・ハイオク
・軽油(ディーゼル)

の3種類の燃料があるはず。基本的に「レギュラー」を利用している方がほとんどのはずですが、そもそもこれらがどのような燃料なのか考えたことはありますか?

ガソリンなどの原料は、ご存知の通り「原油」。いろいろな成分が混じった原油を精製することで、ガソリンなどの区分ができるのです。

原油は製油所の過熱炉で350度に加熱され、蒸留塔で分留。高さ50mもの蒸留塔の内部は上部が低温・下部が高温になっており、沸点の違いによっていくつかの種類に分けられます。

30度以下……石油ガス(家庭で使用するプロパンガスなど)
30〜180度……ガソリンや石油化学製品の原料
170〜250度……灯油(石油ストーブなどの燃料)
240〜350度……軽油
350度以上……アスファルト・重油(船の燃料や火力発電所の燃料)

原油はおおまかにこのように分留され、それぞれの用途で使われる形になるのです。

実際に確認する機会はあまりないと思いますが、ガソリンそのものの色は無色透明です。灯油も同じく無色透明で、軽油は淡黄色。販売される際は、見分けがつくようにガソリンはオレンジ色に着色されています。

ちなみに、ガソリンスタンドの給油用ノズルも燃料ごとに色分けされており、

「レギュラー」→ 赤
「ハイオク」→ 黄
「軽油」→ 緑
「灯油」→ 青(自動車用の給油器とは別のコーナーにあり)

となっていますので、この機会に普段使うものの色を覚えておくとよいでしょう。

「レギュラー」と「ハイオク」の違い

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ここまでの説明で、「軽油」は分留によってガソリンとは異なるものとして分けられていることがわかります。

それではレギュラーやハイオクは……と言うと、これらは「レギュラーガソリン」「ハイオクガソリン」の略ですので、名前の通りどちらもガソリンの一種。そして両者の違いは「オクタン価」にあります。

<オクタン価とは?>
クルマのエンジン内部では、圧縮したガソリンと空気の混合気に点火して爆発させ、そのエネルギーでピストンを動かすことによって動力を得ています。

しかしガソリンの性質によっては、正常なタイミング以外で混合気が爆発する異常燃焼が起こる場合も。急激な燃焼によって圧力が変動し、エンジン内から金属性の打撃音(たたく=ノック)がするため、この現象を「ノッキング」と呼びます。

激しいノッキングはエンジンの出力を低下させてしまうだけでなく、エンジンを損傷させてしまう場合もあります。また、エンジンが高出力を発揮するためには混合気をより圧縮する必要がありますが、そうするとよけいにノッキングが起こりやすくなってしまうのです。

そんなノッキングの起きにくさを表す数値こそが「オクタン価」。このオクタン価によってガソリンは種類分けされ、日本工業規格(JIS)においては2つの区分となるのです。

■ハイオク=オクタン価が高いガソリン

「ハイオク」は、オクタン価が高い(ハイ)ガソリンのこと。JIS規格ではオクタン価96以上と定められており、一般的にオクタン価98〜100のものが流通しています。

オクタン価が高い=ノッキングが起きにくいということは、出力を低下させてしまう可能性が低く、高出力を得るために混合気をより圧縮できるということを意味します。

この性質から、ハイオクはスポーツカーや高級車などの高性能エンジンを搭載したクルマの燃料として採用されることが多くなっているのです。

ただし、ハイオクはオクタン価を高めるためにコストがかかり、エンジン清浄剤などを入れてある場合もあるため、レギュラーガソリンよりも割高になっています。

■レギュラー=オクタン価の低い通常のガソリン

「レギュラー」は、ハイオクに対してオクタン価が低めの通常のガソリン。オクタン価は89以上96未満と定められており、一般的にオクタン価90〜91のものが流通しています。

ご存知の通り、軽自動車や普通車など多くのクルマの燃料として採用されており、ハイオクよりも安価であることが大きなメリットです。

「軽油」と「ガソリン」の違い

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先にも説明した通り、レギュラー・ハイオクに分けられる「ガソリン」とはまた異なる燃料である「軽油」。こちらは、ディーゼルエンジンを搭載したクルマ(ディーゼル車)の燃料として使われます。

ディーゼルエンジンは、ガソリン車のエンジンと構造が異なるもの。速さよりも力強さが必要なクルマなどに採用され、トラックやバスなどの大型車、重機などのほか、近年はクリーンディーゼルの普通車などもあります。

分留の段階からもわかるように、軽油はガソリンと比べて沸点が高温。また、ガソリンは火を近づけると引火しやすいのに対して、軽油は火を近づけても燃えにくくなっています。しかし一方で、軽油は加熱すると発火しやすいという特徴があります。

そんな「軽油」ですが、その名前から“軽自動車の燃料”と誤解される場合も。ガソリンより安価であることは魅力的ですが、ディーゼルエンジンにのみ対応する燃料ですので、入れ間違いのないように注意しましょう。

入れるガソリンを間違うと…?クルマに適したものを!

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これでレギュラー・ハイオクや軽油の違いがわかりましたが、「別な燃料を使ってはダメなの?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。

ガソリンと軽油を間違えるとどうなる…?

繰り返しになりますが、ガソリンと軽油は明らかな別物。

実際、誤って軽自動車に軽油を入れるといったケースも起こっているようですが、ガソリンと軽油ではそれぞれ対応するエンジンが異なるため、間違えて入れてしまうと問題が起こります。

ガソリン車に軽油を入れた場合、出力が低下し、エンジンから異音が鳴ったりアイドリングが不調になったりします。そのまま走行していると、やがてはマフラーから黒い煙が出るようになり、エンジンが停止する場合も。

逆にディーゼル車にガソリンを入れた場合は、エンジンは始動するものの、すぐに出力が低下。エンジン音が甲高くなったりアイドリングが不安定になったりして、最悪の場合、マフラーから白煙を上げてエンジンが停止します。

どちらの場合も、エンジンを分解したり、パーツを交換したりすることになる恐れがあります。ガソリンと軽油は決して入れ間違えないように気をつけましょう。

ただし、走り出す前であれば、燃料を抜き取ってタンクの洗浄をすることで、クルマへのダメージは避けられます。間違いに気づいた場合は、エンジンを始動させずに対応してください。

レギュラーとハイオクを間違えるとどうなる…?

軽油とガソリンの場合に比べて、レギュラーとハイオクの入れ間違いは、それほど問題がありません。

レギュラー仕様車にハイオクを入れた場合、オクタン価の高い安定したガソリンを使用することになるため、特に問題はなし。ハイオクには清浄剤が入っているものが多く、エンジン内部が綺麗になり、いくぶん燃焼効率が良くなる可能性があります。

そのため、あえてレギュラー仕様車にハイオクを入れる人もおり、あくまでクルマの性能内ですが、ハイオクを使用したほうが燃費や走りが良くなったと感じることもあるようです。ただしハイオクのほうが高価であるため、トータルの燃費はそう安くなりません。

反対に、ハイオク仕様車にレギュラーを入れた場合、にわかに問題が起こるわけではありませんが、本来のエンジン性能を発揮できなかったり、継続して使用するとトラブルを来したりする可能性があります。

特に輸入車などに多いハイオク専用車は、しっかりと指定通りにハイオクを使用したほうがよいでしょう。すぐに問題は起きなくとも、トラブルの際にメーカー指定の燃料を使用していないため保証の対象外になる場合があります。

また、輸入車などでオクタン価を95以上にするため、「ハイオクとレギュラーを半分ずつ混ぜる」という方法があります。こちらもすぐに走行に問題が出る場合はないようですが、簡単には混じらないという意見などもあり、やはりハイオク専用車にはハイオクを入れたほうが安心です。

ガソリンの種類をしっかり理解して給油しよう!

意外に違いがわかりづらいガソリンなどの燃料。どのような違いがあるのかを知ることで、自分の乗るクルマに適した燃料が理解でき、うっかり間違いを防ぐことができます。

基本的にクルマの給油口にも燃料の種類が表記されていると思いますので、通常はそれに従って給油をするようにしましょう。もし入れ間違えてしまっても、今回の知識を覚えておけば正しい対応ができるはずです。

ガソリンを入れたら準備はOK。今日も楽しいドライブへお出かけしましょう!

*記載している内容は取材時のものです。

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