知る楽しみ ディーゼル車ってなんだ?メリット・デメリットから人気車種まで紹介!
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  • 2018.12.11

ディーゼル車ってなんだ?メリット・デメリットから人気車種まで紹介!

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近年、「クリーンディーゼル」という言葉を聞くことがしばしばあります。ハイブリッド車やEV(電気自動車)の普及が進みつつある一方で、同じく環境に優しいクルマのひとつとしてディーゼル車が注目されているのです。

ディーゼル車というと、日本では少し前まで環境に悪いクルマ、トラックなどの大型車だけのもの、といったイメージがありました。しかし、現在では違った状況となっています。

今回は、そもそもディーゼル車とは何かという点から、歴史やメリット・デメリット、人気の車種まで紹介していきます。ガソリン車とはまた異なる魅力を持ったディーゼル車について学んでいきましょう。

ディーゼル車とは?ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違い

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ディーゼル車とは、ディーゼルエンジンを搭載したクルマのこと。ガソリン車とはエンジンの構造が異なり、ガソリンエンジンはその名の通りガソリンを燃料とするのに対して、ディーゼルエンジンは軽油で動力を生み出します。

では、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンは具体的にどのような違いがあるのでしょうか。これには使用する燃料の性質の違いが大きく関係します。

ガソリンは火を近づけると引火しやすいのに対して、軽油は火を近づけても燃えにくいのが特徴。また、軽油は高温にすることで自然に発火しやすいという性質を持ちます。

そのため、ガソリンを燃やすには火種を使います。ガソリンエンジンでは混合気(=空気と霧状にしたガソリンを混ぜたもの)を圧縮し、点火プラグで着火して爆発させることによってエネルギーを生みます。

一方、軽油を燃やすには火種が必要ありません。ディーゼルエンジンでは空気を圧縮し(*)、その中に霧状にした軽油を噴射することで自然発火させ、爆発のエネルギーをクルマの動力にしているのです。

これが基本的なディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いです。

(*)…空気は圧縮することで温度が上がるという性質があります。自転車の空気入れを押し込み続けると空気入れやタイヤが暖まるのが身近な例。逆に空気を膨張させると温度は下がります。

ガソリンの種類や軽油との違いはこちらも参考にどうぞ!

何が違うの…?ガソリンの種類から入れ間違えた場合の対応まで徹底解説!

ディーゼルエンジンの歴史。クリーンディーゼルってなに?

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ディーゼルエンジンの誕生は1892年。ドイツのルドルフ・ディーゼルによって発明されます。ガソリン車は1885〜1886年に特許を受けており、ディーゼル車のほうが少し遅れてではあるものの、もうひとつの内燃機関として自動車の歴史を作ってきました。今日、ディーゼルエンジンは自動車だけでなく船、鉄道などでも使われています。

日本においては、1959年に「トヨペット・クラウン」(トヨペットはかつてのトヨタ車のブランド名)で初めてディーゼル乗用車が発売されました。歴史の長い国産車として知られる「クラウン」が1955年デビューであることを考えると、ディーゼル車の歴史は決して浅くないことがわかるでしょう。

1980年代にはディーゼル車を発売する国内メーカーも増え、徐々に普及していきます。しかし自動車税制の改正や1990年代の石油に関する法律の変更でガソリンが安くなり、経済性が売りだったディーゼル車の強みは薄れてしまいました。

また、当時はディーゼル車の排ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)といった有害物質を浄化する装置の研究が進んでいませんでした。黒煙や騒音を発生させながら走っていたことも多く、ディーゼル車は環境に悪いというイメージが染み付いてしまいます。さらに、2000年頃には厳しい規制も始まり、ディーゼル車は大幅に減少しました。

そんな時期もあったディーゼル車ですが、新しい技術が開発され、もともとディーゼル車にはメリットも多かったことから、近年では再び注目を浴びています。実際に「クリーンディーゼル」というワードを耳にしたことのある人もいるのではないでしょうか。

クリーンディーゼルとは、2009年から適用されている「ポスト新長期規制」をクリアできるエンジンだけが名乗れるもの。この規制は世界最高水準で、ガソリン車の規制とほぼ同程度の厳しい基準です。そのため、クリーンディーゼル車はEVやプラグインハイブリッド車と同様に、次世代自動車としてエコカー減税の対象となっています。

また、実はヨーロッパではディーゼル車は日本と異なる道を歩んでおり、ここ数年はハイブリッド車・EVの普及や規制強化などの理由によって状況は変わりつつあるものの、およそ半数がディーゼル車と言われます。

ディーゼル車のメリット

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■加速に優れる・パワフル

ディーゼルエンジンの大きな魅力といえば、トルクの強さ。トルクとは、タイヤを回転させる力です。ディーゼルエンジンは特に低速域でのトルクに優れ、発進時や加速時に力強い加速が可能。そのパワフルさは、悪路も走りこなすSUVやトラック・バスといった大型車に採用される所以でもあります。

また、ガソリンエンジンは点火プラグから徐々に燃焼を広げていく仕組みであるため、燃焼室のサイズには限界があります。一方で、ディーゼルエンジンは燃焼室の至るところで燃焼させることが可能。より大きな排気量のエンジンを作ることができ、それも大型車のエンジンとして活躍する理由のひとつです。

■燃料が安い・燃費が良い

燃料である軽油がガソリンよりも安価であることは、日常生活において大きなメリットとなります。また、ディーゼル車は一般的なガソリン車よりも燃費が良く、経済性に優れたクルマと言えるでしょう。

■CO2排出量が少ない

ディーゼルエンジンはガソリンエンジンよりもCO2排出量が少なく、燃費も良いため、地球温暖化防止に貢献します。また、石油を精製する段階でも、軽油はガソリンよりCO2排出量が少なくなっています。

■エンジンの耐久性が高い

空気をより圧縮させる必要のあるエンジンの仕組みや、点火プラグがないなどの構造のシンプルさによって、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンよりも頑丈であると言われます。

ディーゼル車のデメリット

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■車両価格が高め

同クラスの車種でも、ディーゼルエンジンは排ガスを処理する装置などが必要となるため製造コストが高く、車両価格が高くなります。

■維持費・メンテナンス

ディーゼル車は排ガスを処理するためにアドブルー(尿素水)という液体を必要とする車種があったり、ディーゼル専用のエンジンオイルが割高であったりと、維持費が高めになる場合があります。

また、ディーゼル車は高負荷・連続運転を得意とするという特徴があり、クルマの使い方によっては性能が低下してしまうことも。ディーゼル車ならではの魅力がある一方で、ユーザーによってはマッチしない場合もあるようです。

■NOxやPMの排出量が多い

ディーゼル車は、ガソリン車と比べるとNOxやPMの排出量が多くなる傾向があります。しかし先に説明した通り、クリーンディーゼルの場合は、厳しい基準をクリアできるほど排出量がカットされています。

■振動・騒音

以前と比べると近年のディーゼル車はかなり静粛性が高まっていますが、構造上、ガソリン車よりも振動や騒音が起きやすいという特徴があります。

ディーゼルエンジン搭載の人気車種を紹介!

最後に、国内外のクリーンディーゼルを搭載した車種の例をいくつかご紹介しましょう。

マツダ・CX-3

出典:マツダ公式(http://www.mazda.co.jp/cars/cx-3/feature/design/?link_id=sbnv)

出典:マツダ公式(http://www.mazda.co.jp/cars/cx-3/feature/design/?link_id=sbnv)

マツダは国内メーカーのなかでも特にディーゼル車に力を入れており、多くの車種にディーゼルエンジンの設定があります。そんなマツダの人気車種のひとつが「CX-3」。2015年にディーゼルエンジン専用の車種としてデビューし、近年ブームとなっているコンパクトクロスオーバーSUVとして支持されています。

トヨタ・ランドクルーザープラド

出典:トヨタ公式(https://toyota.jp/landcruiserprado/exterior/?padid=ag341_from_prado_navi_exterior)

出典:トヨタ公式(https://toyota.jp/landcruiserprado/exterior/?padid=ag341_from_prado_navi_exterior)

「ランドクルーザープラド」は2015年のマイナーチェンジより、ディーゼルエンジン搭載モデルを発売。トヨタの国内向け乗用車としては8年ぶりのディーゼル車となります。本格オフローダーとして知られる「ランドクルーザー」譲りの走破性と、オンロードでの使いやすさを両立したクルマです。

BMW・320d

出典:BMW公式(https://www.bmw.co.jp/ja/topics/brand-and-technology/technology/diesel.html)

出典:BMW公式(https://www.bmw.co.jp/ja/topics/brand-and-technology/technology/diesel.html)

BMWの乗用車における主力とされる3シリーズ。そのなかの「320d」は、BMWの新世代ディーゼルエンジンを搭載したモデルとなっています。ディーゼル車の普及率が高いヨーロッパにおいてディーゼルエンジンの開発を進めてきたBMWによる、上質なディーゼル車のひとつです。

ディーゼル車ならではの魅力がある

かつての印象を払拭し、クリーンディーゼルに代表されるようにディーゼル車は再び注目を浴びているクルマ。ディーゼルエンジンならではの運転フィーリングはもちろん、その環境性能や燃費の良さ・経済性は大きな魅力です。

今のところ国内におけるディーゼル車の普及率は決して高くありませんが、エコカー減税などのメリットもあります。この機会にディーゼル車とはどんなものなのかを再認識し、クルマを購入する際の選択肢に入れてみてくださいね。

*記載している内容は取材時のものです。

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