知る楽しみ オートマ(AT)とマニュアル(MT)はどう違う?免許を取る前に確認しておこう!
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  • 2018.05.08

オートマ(AT)とマニュアル(MT)はどう違う?免許を取る前に確認しておこう!

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クルマの免許を取る場合、MT(マニュアル)免許とAT(オートマ)限定免許のどちらを取るか選ばなければなりません。そしてMT免許を取得すれば、将来的にクルマを購入するときもその選択を迫られます。

近年はAT車がかなり普及している一方で、MT車の需要がなくなることはなく、免許はMTを取る人も多いよう。しかし実際、免許をこれからとる方やあまりクルマのことを知らない方は、ATとMTにどのような違いがあるのかわからないはず。

そこで今回は、免許取得を考えている方に向けてAT・MTの違いやメリット・デメリットなどを紹介します。それぞれの利点や楽しさがありますので、免許取得やいつかクルマを購入するときに備えてぜひ知っておいてくださいね。

※主に一般的な車種についての内容であり、例外となる車種もあります。

オートマ・マニュアルにはどんな違いがある?

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クルマには大きく分けてAT車とMT車があります。

「AT」
=Automatic Transmission(オートマチック・トランスミッション)

「MT」
=Manual Transmission(マニュアル・トランスミッション)

の略ですが、これらの違いはトランスミッションにあります。

トランスミッションとは「変速機」を指し、エンジンからの動力の回転数や駆動力を変化させる動力伝達装置です。自転車のギアチェンジをイメージするとわかりやすいかもしれません。

そして名前の通り、

AT車……ギアチェンジがオートマチック=自動で行われる
MT車……ギアチェンジをマニュアル=手動で行う

という違いがあり、AT車の場合、通常の走行なら基本的にはアクセルとブレーキ、ハンドル操作のみでクルマを動かすことができます。

対してMT車はアクセル・ブレーキ・ハンドルの基本操作に加え、左足で「クラッチペダル」を踏み、左手で「シフトレバー」を操作するというギアチェンジの操作が必要。これがAT車とMT車の運転方法の大きな差となります。

免許については周知の通り、”AT限定”の普通自動車免許ではAT車しか運転することができませんが、限定のない普通自動車免許ではAT車・MT車どちらも運転できます。これらは分かりやすく、AT免許・MT免許と表現されることが多いようです。

オートマとマニュアルのメリット・デメリット

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ATとMTにはそれぞれ長所があれば短所もあるもの。しっかり自分の用途や嗜好に合わせる必要があります。

クルマは実用性と趣味性の両側面を持ち合わせていることもあり、場合によっては以下のようなメリット・デメリットが当てはまらないことも。ですが、ATは操作しやすく気軽に乗れる、MTは操作が少し難しいもののクルマに乗る楽しみがある、というのが主な特徴のようです。

それでは、ATとMTそれぞれについて一般的に言われる特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。

■ATの特徴

【メリット】
・操作が簡単
・車種が豊富
・教習の時間・費用が少なく済む
・クリープ現象で坂道発進や渋滞時のノロノロ運転も楽
(クリープ現象……アクセルを踏まなくてもクルマがゆっくり動き出す)

【デメリット】
・速度や加速・減速の微調整がしにくい
・アクセル・ブレーキの踏み間違いの可能性
・クリープ現象による思わぬ事故の可能性

ATの最大の魅力は、操作が簡単であること。今や新車販売台数の98%以上(2016,軽自動車・輸入車を除く)はAT車となっており、年代や性別を問わず運転しやすいAT車は特に生活の一部としてクルマを利用する人たちにとっては便利なものでしょう。

中古車からレンタカーまで基本的にAT車が普及していることもあり、AT限定免許が創設された1991年以降、AT限定免許を取得する人は増え、2010年にはMT免許の取得者の割合を超えました。

一方で、AT車は簡単に運転できるがゆえに注意が散漫になったり、操作ミスなどによって思わぬところで事故が起きたり、ということも少なくないようです。

■MTの特徴

【メリット】
・クルマを操る楽しみがある
・速度の微調整をしやすい
・同じ車種ならAT車よりも安い場合が多い
・(MT免許なら)ATも運転できる

【デメリット】
・操作が複雑で慣れが必要
・操作ミスでエンストを起こす可能性
・車種の選択肢が少ない

MTの醍醐味は、クルマを操作する楽しみを味わえることです。しかし教習で乗った程度でマスターするのは難しいのが現実。免許はMTを取ったものの、購入するクルマはATという人はかなり多いでしょう。

ただし十分に乗りこなせるようになれば、操作で手一杯になったり、エンストしたりということはなくなるはず。きちんと操作しなければいけないことが、逆にうっかり事故の防止につながるという意見もあります。

ですが、あえて選ばなければMT車に乗る機会はなく、車種の選択肢が狭まることもあってやはり趣味性は強め。なかにはMT限定の車種などもあるので、MT車に乗りたいという方はぜひチェックしてみましょう。

オートマ or マニュアル…どっちがいい?

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ATとMTの違いやそれぞれの特徴がわかったところで、いざ免許を取る場合は果たしてどちらにすればよいのでしょうか。さまざまなポイントをしっかり考慮し、その後の自分のカーライフを想像しながら選ぶとよいでしょう。

■AT免許とMT免許の割合

警察庁の「運転免許統計」によると、2017年の普通自動車免許(第一種)の合格者数は121万5077人。そのうちの73万8024人はAT限定免許を取得しており、割合にするとおよそ60%です。

このように、近年は免許取得者の半数以上の人はAT免許を取得しています。一方で、実際乗るかどうかは別としてMT免許を取得する人も少なくないという見方もできるでしょう。

出典:警察庁「運転免許統計(平成29年版)」
https://www.npa.go.jp/toukei/menkyo/index.htm

■教習所での時間・料金の違い

AT免許とMT免許では、教習所での時間数や料金が異なります。学科と技能の第2段階(路上教習)についてはATとMTに差はありませんが、異なるのは技能の第1段階(場内教習)。

ATが12時間であるのに対して、MTは15時間。3時間の差があるため、通学の場合だけでなく免許合宿についても卒業の最短日数も2日短くなるようです。

料金については教習所によって異なりますが、MTはATと比べて13,000〜14,000円ほど高くなる教習所が多くなっています(東京都)。

■AT限定は解除することも可能!

一度AT限定免許を取得した後に限定解除してMT車に乗れるようにすることも可能。しかしその場合、最低時間数は4時間、料金は60,000〜70,000円ほど必要になることが多いようです(東京都,卒業生割引なし)。

短い時間でMTの操作を覚える必要があるうえに、始めからMTを取得するよりも費用が割高になってしまうため、いつかMT車を運転する可能性があるのならばMT免許を取得するのが得策かもしれません。

■就職にAT・MTは関係ある?

学生などの場合、就職に免許のAT・MTが影響するのではないかと心配する方もいるようです。

この点は最終的に会社次第ですが、近年では会社で使用するクルマのほとんどはAT車になっているようです。社用車がMT車しかないという事態はあまりないでしょうし、MT車を運転する必要があれば事前に限定解除を指示されるはずです。

ただし、運送業などに就職する場合や、ほかに普通免許で運転できるトラックに乗るような仕事に就く可能性があるのであれば、就職時にMT免許が必要になるでしょう。

そのような可能性や、仕事以外でもいつかMT車に乗る機会があるかもしれないという考えから、念のため免許はMTを取るようにしている人は少なくないようです。

AT免許でもMT車のフィーリングが味わえる!?

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自動車免許はATとMTの2種類に分かれ、ATの定義は“クラッチのない2ペダル式”の自動車であること。しかし最近はAT車とMT車という単純な分類に含まれないようなクルマも多く、厳密にはATではなくとも、AT免許で運転できる自動車があります。

操作方法はATと変わらなくとも、運転した感覚や燃費などが異なる場合も多いので、いつかクルマを購入する際に備えて覚えておくとよいかもしれません。

【CVT】

Continuously Variable Transmissionの略で、日本語では「無段変速機」と呼ばれます。いわゆる通常のATは数段のギアを切り替えて変速するのに対して、CVTでは無段階で変速することが可能。

変速ショックがなく、エンジン効率の良いギア比に設定されるため燃費が向上します。ただしハイパワーなクルマにはあまり向かない仕組みで、コンパクトカーなどに多く採用されています。

【AMT】

Automatic Manual Transmissionの略で、「2ペダルMT」「ロボタイズドMT」「セミMT」などと呼ばれる場合も。ATは単純にMTを自動化したものではないのに対して、AMTはMTと同じ仕組みで変速操作を自動化しています。

変速ショックが起こりやすい反面、MTに通ずる利点があるトランスミッション。メーカーによってさまざまな呼び方があり、ヨーロッパのコンパクトカーなどに採用されています。

【DCT】

Dual Clutch Transmissionの略。奇数段・偶数段のギアを切り替える2つのクラッチを持ち、瞬時にギアを切り替えられるため素早く変速をすることが可能になります。

スポーツカーなどに採用されることが多く、国産スーパーカーとして人気の日産「GT-R」もこのシステム。

こういった2ペダル車にはクラッチ操作を行わずにシフトアップ・ダウンができる「パドルシフト」が付いている場合があります。

パドルシフトを利用すると、ATのように運転しながらも加速時に任意のギア選択でMT車のようなフィーリングを味わったり、うまく活用すれば燃費を向上させたりすることができます。

AT免許でMT車のようなシフト操作ができるので、普段はAT車で十分だけれど時にはMT車の気分も味わいたいという人は、そういった車種を選ぶのもありかもしれません。

ATは運転しやすい。MTはクルマを操作する楽しみがある!

AT限定にするかMTにするかの選択は、今後のカーライフにも影響する可能性があります。最近では、特別な理由がない限りATで十分な場合が多いのも事実。一方で、MTの免許を持っていれば乗れるクルマの種類が増え、新たなクルマの楽しさに気づくかもしれません。

免許を取る際やクルマを購入するときは、ATやMT、さらにはほかのシステムを持つクルマがあることも知ったうえで選ぶことが大切。それぞれに魅力がありますので、今回学んだことをぜひ今後のカーライフに役立ててくださいね。

*記載している内容は取材時のものです。

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